北斎館
おはようございます。放射冷却効果で今朝は冷え込んでいる飯山です。
小布施の北斎館に行った時の記録&紹介をします。
小布施町は葛飾北斎ゆかりの地。
小布施の豪農商であり、学者でもあった高井鴻山は、類稀なる才覚を持つ葛飾北斎の絵に惚れ込み投資しました。その惚れ込みようは、画材に留まらず小布施での衣食住を提供するほど。教養あるスポンサーと画家の素晴らしいコンビであります。
北斎館では葛飾北斎の生涯と、小布施に残した肉筆画について学ぶことができる博物館です。
葛飾北斎と言えば富嶽三十六景、と思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
富嶽三十六景の作品も多数展示されています。
これは文京区あたりから見た富士の絵なのですが、雪が積もっています。江戸時代は(現在の)東京都心でも雪が積もっていたんですね。絵画の中から当時の情景や文化が分かるのはとても面白い。
私は雪景色が好きなので、思わず写真に撮った次第です。富嶽三十六景で雪景色なのはこれだけ。
写真ではわかりづらいのですが、光の加減が素敵だと思って撮った作品です。(名前を忘れてしまいました)
手前側(下部)は藍に染まった夜の海が、奥側(上部)の建物には黄色い灯りが灯っています。北斎の青色はとても綺麗ですね。さすがは世界に広まった北斎ブルー。
また、版本の刷り方、色材の紹介など、絵に対する知識が乏しい私でも大変興味深い展示で時間を忘れて眺めてきました。絵は描けないのですが、色と色を合わせることが好きです。
人間の動きを研究して描かれた、漫画の描き方も面白かったです。
胡粉は和の色を用いた”胡粉ネイル”なんかで知名度が上がりましたかね。
大都市圏が緊急事態宣言下だった時期に行ったのもあり、自分の他には2組しかお客さんがおらず、大変ゆったりと鑑賞できました。
信州を描いた絵画もあります。北斎が信州に住んでいたのは80代。死ぬまで絵を描き続けました。
北斎についての解説を読めば読むほど、変態で狂人。「画狂人」とはよく言ったものです。
娘も画家でありクレイジーな生き様。DNAの影響力を感じずにはいられません。
北斎は小布施の祭屋台の天井に肉筆画を残しています。こちらは東町の天井絵「龍図・鳳凰図」。
上町の天井絵「男浪」。
上町の天井絵「女浪」。角度を変えて見ると、色材がキラキラと反射して見えたり、奥行きが感じられたりと豪華な天井絵です。
小布施の人々は豪華絢爛な屋台でお祭りをやっていたようです。なんてゴージャスな信州ナイト。民衆が魅せられるのも納得の、作り込まれた美しい絵画ですよ。
北斎館は全体的に新しく綺麗な博物館です。長野電鉄小布施駅からも歩いて行けるようなので、ぜひ行ってみて下さい。
おまけ。
北斎館のすぐ近くに「小布施堂」の本店があります。店内はルイ・ヴィトンを彷彿とさせる、ゴージャスな内装なので見てみて!
以前から食べてみたかったモンブランを買って帰りました。栗の風味が強く、中のホイップはふわふわでとても美味しいです。これはリピート確定。
オンラインショップを見つけたので載せておきます。